ロイック・ブランダン氏
  • SPECIAL
  • 2020.2.12 UP

連載[老舗今昔 #008]フランスとベルギーの伝統を併せ持つ<ドゥバイヨル>

ヴィクトル・ユゴーが「世界で最も美しい広場」とたたえたベルギーの世界遺産・グランプラス。限られたメゾンしか出店を許されないその場所に2018年旗艦店をオープンし、チョコレート大国ベルギーでますます輝きを増しているのが<ドゥバイヨル>です。バレンタイン直前の[老舗今昔]第8回は、ベルギーとフランス、二つの美食大国のエッセンスを併せ持つ実力派メゾン<ドゥバイヨル>のルーツを振り返ります。

三越デイズ

流行に左右されず美味を見抜く食通たちに愛される

定番のチョコレート

銀座三越の<ドゥバイヨル>には、“本当においしいもの”を知るグルメなお客さまが数多く訪れます。日本上陸から26年目。選び抜かれた素材と磨き上げられた職人の技術が生み出すショコラは、流行に左右されず美味を見抜く食通たちを虜にしてきました。その礎を築いたのが創業者マルク・ドゥバイヨル氏です。

伝説的M.O.F.職人 マルク・ドゥバイヨル

<ドゥバイヨル>はベルギーが本拠地ですが、創業者マルク・ドゥバイヨル氏はフランス出身。1949年フランス北東部・リール市に生まれ、地元で菓子職人のキャリアをスタートします。ベルギー、スイス、ドイツなどで修行を積み、27歳の年にベルギー王室御用達の名門<ヴィタメール>のシェフ・エグゼクティブに就任。その3年後にはM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を受章し、1983年ブリュッセルで自らのブランドを発足しました。

マルク・ドゥバイヨル氏

その後も菓子職人として数々の偉業を成し遂げます。1995年には「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」(世界最高峰の製菓の競技会)でベルギーチーム監督となり、大会創設以来ベルギーに初の優勝をもたらしました。また、2002年にアメリカで創設された「ワールド ペイストリーチーム チャンピオンシップ」(2年に1度各国3人1チームで行われる製菓の競技会)では、第1回、第2回連続でチョコレート・ショーピース部門を連覇。ドゥバイヨル氏が“伝説のM.O.F.”と呼ばれる由縁です。

もう一度食べたくなる、調和のとれた味わい

ドゥバイヨル氏が追求した“La saveur de l’Authenticité(本物の味わい)”。その一番のこだわりは素材にあります。「よい素材がなければ最上のできあがりはない」という哲学のもと、自ら生産者を訪ね歩き最良の素材を集めるほどでした。その味わいは、素材の風味を生かして甘すぎず、一つの素材だけが強調されすぎることのない、全体の調和が特徴。飽きることなく“もう一度食べたい”と感じさせてくれる、それは本物の美味の証しと言えるでしょう。

フランスのエレガンス、ベルギーのシュルレアリスム

グランプラスの旗艦店

<ドゥバイヨル>のもう一つの特徴は、フランスとベルギーの伝統を併せ持っていること。ベルギーのショコラの持つ素朴さや重厚さに、フランスらしい優美さや繊細さを加えた独自の個性を形成しています。

パッケージのイメージ

味わいに加えパッケージや店舗のデザインにも二つの文化が融合しています。エレガントでありつつベルギーらしいシュルレアリスムを取り入れたユニークで芸術的なデザインも、<ドゥバイヨル>の魅力。パッケージのコレクターもいるほどです。

次世代へ受け継がれる情熱

ドゥバイヨル氏の哲学と精神は、次世代の職人たちへと引き継がれ、ブランドは新たな歴史を重ねています。現在メゾンでシェフ・ショコラティエを務めるのはロイック・ブランダン氏。長年ドゥバイヨル氏の元で腕を磨いた、師と同じくフランス出身の職人です。毎シーズン、新作を生み出すためにインスピレーションを膨らませ、試作を繰り返すというブランダン氏。今年のバレンタインの新作にも注目です。

ロイック・ブランダン氏

銀座三越の<ドゥバイヨル>ではカフェカウンターでスペシャルなデザートメニューもお楽しみいただけます。マルク・ドゥバイヨル氏の情熱を受け継ぎ、卓越した技術でその味わいを新しい時代へ伝える実力派メゾンの味を、ぜひこの機会に体験してみてはいかがでしょう。

三越デイズ
  • (
  • バレンタイン限定
  • )
レットル ダムール

“ラブレター”がテーマのプラリネ&ガナッシュ

商品名の“レットル ダムール”は、“ラブレター”の意味。バレンタイン限定のプラリネ2種とガナッシュ2種を計6粒詰め合わせました。チョコレートやパッケージには、バレンタインらしいハートや熱い想いを表現したモチーフが、シュルレアリスムのテイストでセンス良く描かれています。

  • 銀座店

<ドゥバイヨル>レットル ダムール

2,592円(6個入/ベルギー製)

  

SHOP INFO

■銀座三越 地下2階/GINZAショコラ

ベゼヴォレ フリアンディス

11種類のチョコレート菓子がぎっしり

繊細かつ印象的なコレクション“アンローベ・モア(「私をやさしく包んで」の意)”から、バレンタインバージョンのフリアンディス(小さな量り売りチョコレート菓子)の詰め合わせが登場。ルビーチョコレートを含む4種のマンディアンやオランジェット、ロシェなど11種類がぎっしり。“ブリュッセルの一日”をテーマにしたユニークなパッケージの線画もお洒落です。

  • 銀座店

<ドゥバイヨル>ベゼヴォレ フリアンディス

4,104円(17個入/ベルギー製)

  

SHOP INFO

■銀座三越 地下2階/GINZAショコラ

  • (
  • 真髄を定番で味わう
  • )
セレクション ド プラリネ

<ドゥバイヨル>の魅力を感じられる定番コレクション

マルク・ドゥバイヨル氏の“本物の味わいを追求する姿勢”を象徴する定番ショコラ。6種類のプラリネは、フリアンティーヌ入りヘーゼルナッツのプラリネをミルクとビターで食べくらべできたり、シナモンや花椒を利かせた独創性の高いフレーバーを味わえたり、クリエーションを堪能できるラインナップ。さらに、プレーンチョコレートやオランジェットも入って、チョコレート好きなら目を輝かせるに違いない一箱です。昨年一新したパッケージのビジュアル“チョコレートツリー”もアーティスティックで素敵。

  • 銀座店

<ドゥバイヨル>セレクション ド プラリネ

3,240円(13個入/ベルギー製)

  

SHOP INFO

■銀座三越 地下2階/GINZAショコラ

  • (
  • カウンターでデザートを
  • )
アバランシュ

アツアツ、ひんやり、サクサク、とろ〜り

銀座三越のカフェカウンターで人気のデザート「アバランシュ」。“雪崩”を意味するこちらは、チョコレートの球体に熱々のショコラショーを注ぐと、中からバニラアイスとクランブルが出現する、<ドゥバイヨル>のオリジナルレシピ。サクサクのクランブルとビターなショコラ、バニラビーンズたっぷりのアイスクリームを一緒にほおばれば、アツアツでひんやり、さまざまな食感が口の中で溶け合います。

  • 銀座店
  • イートイン

<ドゥバイヨル>アバランシュ

1,375円(1人前)

  

SHOP INFO

■銀座三越 地下2階/GINZAショコラ

※誠に勝手ながら、2020年1月29日(水)〜2月14日(金)の期間はイートインカウンターをお休みさせていただきます。

GINZAパルフェ

なんとも贅沢な大人のチョコパフェ

もう一つの名物デザートが「GINZAパルフェ」。ベルギー直輸入のグラス(アイスクリーム)とソルベ(シャーベット)の味わいを存分に楽しめる大人のデザートです。グラスは濃厚なショコラ味と苦みが快いモカの2種、ソルベはビターショコラ味。飴がけヘーゼルナッツやサクサクのフィユティーヌ、ほろ苦いキャラメルソースと組み合わせ、贅沢にボンボンショコラを一粒トッピング。チョコレート好きにはたまらないパルフェです。

  • 銀座店
  • イートイン

<ドゥバイヨル>GINZAパルフェ

1,925円(1人前)

  

SHOP INFO

■銀座三越 地下2階/GINZAショコラ

※誠に勝手ながら、2020年1月29日(水)〜2月14日(金)の期間はイートインカウンターをお休みさせていただきます。

三越デイズ

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