銀座といえば、有名な老舗から最先端のショッピングスポットまで揃う日本有数の繁華街。この大都会の喧噪のなかに、ひそかに人気のパワースポットがあります。その名も、銀座出世地蔵尊。しかも鎮座するのは、銀座三越の屋上(!)というユニークなお地蔵さまです。屋上がある9階に上がると、四季の草木に囲まれた「テラスガーデン」が広がります。子どもたちが青々とした芝生の広場を駆け回り、ベンチではのんびりお弁当を食べる人たちも。一体なぜ、この憩いの場所にお地蔵さまが?
銀座出世地蔵尊の由来には諸説ありますが、明治時代に三十間堀(現在の銀座4丁目10番地あたり)から掘出されたといわれます。このお地蔵さまが銀座4丁目の空き地(現在の7番地あたり)に祀られると、次第にお詣りする人が増え、やがて縁日も開かれるように。その賑わいは、明治〜昭和期の銀座を象徴する風物詩にまで発展しました。路上の小さなお地蔵さまが、百貨店の屋上にまで上りつめた──そんなストーリーから、いつしか「出世地蔵尊」と呼ばれるようになったのだそうです。名前の通り、仕事にまつわるご利益があるとされ、就職や受験の合格祈願に訪れる人も後を絶たないのだとか。
実際に訪れてみると、まずその大きさにびっくりするのが、出世地蔵尊の分身像。これは彫刻家・岩城信嘉氏が手がけたもので、本物の出世地蔵菩薩像はその隣のお堂の中に安置されています。右隣に並ぶのは、三井財閥の守護社として有名な三囲神社。そばには社務所もあり、おみくじや寄進のろうそく、出世地蔵尊の根付も購入できますよ(開所時間:午前11時~正午、午後1時~3時)。参拝は、銀座三越の営業時間内(午前10時~午後8時。日曜日は午後7時30分まで)ならいつでもOK。連休中のレジャーを兼ねて、もしくはお買い物のついでに気軽に立ち寄れるアクセスのよさもうれしいですよね。参拝みやげには、出世地蔵尊にちなんだ和菓子をぜひどうぞ。
銀座銘菓「鹿乃子あんみつ」に、出世地蔵尊の絵柄入りのおせんべいを添えた、なんとも縁起のよい一品です。昔ながらの製法で炊きあげた北海道産大納言のつぶしあんを中心に、虎豆、花白豆、紫花豆、赤エンドウ、各種フルーツ、栗の甘露煮にもちもちの求肥など、あんみつ界のスターが揃い踏み。
520円+税(1個)
SHOP INFO
■銀座三越 地下2階/和菓子
[販売期間]2019年9月18日(水)〜10月1日(火)
<銀座文明堂古今>からは、掛け紙とカステラにかわいらしいお地蔵さまをあしらった限定品をご紹介。シンプルな材料だけでつくられるカステラは、素材が命。粒子の細かい国産小麦にこだわり、しっとりふっくら焼きあげたカステラは、コクのある一品です。
1,000円+税(1個:210g)
SHOP INFO
■銀座三越 地下2階/和菓子
[販売期間]2019年9月18日(水)〜10月1日(火)
明治初期から続く<金太郎飴本店>が、愛らしいお地蔵さまのお顔が描かれた、オリジナルの飴を創作。熟練の職人たちが今でも一つ一つ手作業で、目や鼻などを組み立ててつくっています。銀座みやげとしてはもちろん、ちょっとしたご挨拶や子どもたちへの贈り物など、幅広く活用できそう。
360円+税(10粒入)
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■銀座三越 地下2階/菓遊庵
[販売期間]2019年9月18日(水)〜10月1日(火)
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