【パティシエの朝ごはん｜7月】コンビーフサラダときゅうりスライスのフレンチトースト

美しさや遊び心にあふれたスイーツを作り出すパティシエが、もし朝ごはんを本気で考えたら…？「パティシエの朝ごはん」は、人気フレンチ＜PATH＞のシェフ・パティシエやパティシエ・ユニット＜Tangentes＞として活躍する後藤裕一さんが、お腹も心も満たしてくれる朝ごはんを考えるレシピ連載。普段、スイーツに使っている繊細な技術や感性を活かしながら、1日の始まりをもっとすてきにするアイディアをお届けします！

①まずはコンビーフサラダの準備。コンビーフ、ベシャメルソース、軽くローストして粗く砕いたピーナッツ、粗みじんに切って水にさらした玉ねぎ、ケッパーをボールに入れて混ぜ合わせる。前日の夜に作っておいても便利です。

②次に、ピーナッツ卵液の準備。卵にグラニュー糖とバニラビーンズを加え、すり混ぜる。牛乳を少しずつ加えて混ぜていき、混ぜ切ったら漉して、ピーナッツペーストを混ぜ合わせる。

③ブリオッシュは1.5cm幅でスライス。きゅうりはスライサーで2mmぐらいのスライスにしてキッチンペーパーに重ねておく。イタリアンパセリはみじん切り。

④1枚のブリオッシュにマヨネーズを薄く塗る。その上にコンビーフサラダをたっぷりのせて、もう1枚のブリオッシュでサンド。

⑤ピーナッツ卵液（②）をバットに移し、サンドをサッとくぐらせる。ブリオッシュ本来のコシを保つため、染み込ませ過ぎに注意。

⑥フライパンを温め、バターを落として、両面がきつね色になるまで焼く。

⑦焼けたら一度バットに移し、上のブリオッシュをはがす。まな板に散らしたイタリアンパセリのみじん切りの上にきゅうりスライスを乗せて、片面にパセリをつけていく。パセリのついたきゅうりスライスをブリオッシュにのせたら、再びサンド。

⑧きゅうりが焦げないようにオリーブオイルをきゅうりのところに少しかけ、ブリオッシュにはグリュイエールチーズを削りかける。

⑨オーブンかトースターでチーズが溶けるまで2分ほど温めたら、お皿に移して黒胡椒をペッパーミルで振り、最後にオレンジの皮を削りかけて出来上がり。

目にもさわやかな夏らしいサンドイッチは、コンビーフサラダの塩気、パンの甘み、きゅうりやピーナッツの食感と、軽やかながらとても奥行きのある味わいが楽しめます。卵液に浸しすぎないよう気をつけたり、多様な食材の味をオレンジの皮でまとめあげたり、食べてくれる人のことを思ったひと工夫が、朝からうれしい気持ちにしてくれそうです。

さあ、これから毎月登場する、パティシエの感性がぎゅっと詰まった朝ごはん。来月はどんな一皿が待っているでしょうか。お楽しみに！