日々の暮らしの中で、季節の移ろいを感じ、楽しむ日本人の心を、
美しい言葉で表した二十四節気。
啓蟄、清明、立夏、白露など、二十四の言葉に、移りゆく季節の情景を映しています。このすてきな感性を、もっと暮らしの中に取り入れてみませんか。
「七夕」6月19日(水)から7月7日(日) 詳しくはこちら >>
甘くておいしい滋養食「土用餅」
今夏の土用丑の日は、7月27日(土)。江戸時代、丑の日だから「う」のつくもの食すと良い、という縁起担ぎから、うなぎを食べる習慣ができたといわれていますが、うなぎよりも古くから食べていたとされるのが「土用餅」。餅を小豆餡で包んだ、いわゆるあんころ餅です。うなぎ同様、夏バテ予防の滋養食とされ、栄養豊かな小豆はしるこやぜんざいとしても親しまれています。小豆は、古く中国から渡来し、多くの地域で栽培されるようになりました。大納言小豆、金時小豆、ウズラ小豆、白小豆など品種も多く、大きさや色、風味などもさまざまです。多くは甘味に使われ、大きく分けるとつぶ餡とこし餡になります。その違いは簡単にいえば、つぶ餡は小豆の粒をつぶさないように炊いたもの。こし餡は炊いた小豆を裏ごししたもの。また、つぶし餡と小倉餡もあり、つぶし餡は文字通り、炊いた小豆の粒や皮を残しながらつぶした餡。小倉餡は、蜜漬けの小豆とこし餡を混ぜ合わせた餡です。それぞれに味わい深い小豆餡。今夏は小豆餡たっぷりの、甘くておいしい滋養食をお楽しみください。 |