美術

泉 茂 + 館 勝生 展「VISION」

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2020/09/19 UP

この度、MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYでは、泉茂+館勝生展「VISION」を開催いたします。

 

泉茂は1922年大阪府に生まれ。1939年大阪市立工芸学校図案科を卒業後、大丸百貨店勤務。そのかたわら中之島洋画研究所に学びました。戦後、制作の道へ導かれた泉氏は、1951年、瑛九や早川良雄らとデモクラート美術家協会を結成。デモクラートの頃から、泉は「絵を描くことではなくて、絵を作る方法を考えることが自分の作品に対する姿勢である」と語っています。また、しばしば絵を描くことは編集することだとも述べています。

その後自分自身をさらに拡大するべく、海外へ。訪れたパリで当時起きていた前衛芸術運動・アンフォルメルの影響もあり、移住後すぐに作品を発表する機会に恵まれます。パリ市立近代美術館に作品が収蔵されるなど充実した日々を過ごしました。制作初期に幻想的な情景を描いた泉氏は、作風を幾何学な模様を有した無機質なものへと変化させ、単純な形態から構成される様々なイメージを追求。以後、描くことの本質を見つめ直す作品を発表し続けました。リアルな筆致を分解し、新たに再構築することに専心しながら自分自身に挑み続け、多くの魅力的な作品を生み出しています。

 

館勝生は1964年三重県で生まれ。1987年に大阪芸術大学芸術学部美術科を卒業。

1994年に「VOCA展奨励賞」を受賞し、日本各地のギャラリーで数多くの個展を開催するなど活躍され、2009年に44歳の若さで癌のため亡くなりました。

館氏は実家が養蜂場を営んでおり、その幼少期時代の経験、自然とのふれあいからインスパイアされ絵画表現の核となるものが生み出され、有機的な存在をモチーフに抽象絵画を制作に取り組みます。過去に「自然の一日のサイクルの中で有機的なイメージが立ち上がって、日没とともにまた消えていく。」とも語っておられます。

その後、90年代中頃の作品では虫のようなモチーフを解体して宇宙的な空間を表現しました。

2000年以降の作品では、大胆な余白の画面に、激しい生命観を放ったような抽象化された力強い有機体が表現されます。

2007年になると有機体の存在感が大きくなると同時に、余白に絵具を塗らず、時が、流動しているようにも停止しているようにも感じられる空間が表現されていきます。

本展は、絵画表現が時代ごとにカテゴライズされ、コンセプチュアル、ミニマル、ニューペインティングと混在している中で、絵画とはなにか?表現とはなにか?というテーマに作家自身が向き合い続け、生涯にわたって制作活動を成しえた泉茂と館勝生の二人の生きざまを作品から体感しながら、それぞれの絵画表現について考察を深める展覧会です。

 

ぜひこの機会にご高覧賜りますようお願い申しあげます。

 
 

 

泉茂 略歴

1922年大阪府に生まれ

1938年(~40年)中之島洋画研究所に通う。

1939年大阪市立工芸学校(現大阪市立工芸高校)を卒業。大丸百貨店宣伝部に勤める

1947年退社

1948年第1回汎美術家協会展受賞

1951年瑛九や早川良雄らとデモクラート美術家協会を結成

1953年エッチングを始める

1955年リトグラフを始める

1957年第1回東京国際版画ビエンナーレ展で新人賞を受賞

1959年ニューヨークに移住。アメリカ画壇で活躍する一方、国内外の展覧会に多数出品する

1963年パリ移住、同様に活発な活動を続ける

1968年帰国。一転してエアブラシの吹き付け画法による作品を発表

1995年没する

晩年は、雲形定規をベースにしたカラフルな色彩と繊細な叙情の通う作品に表現を変化させながら精力的な活動を続けた

大阪芸術大学名誉教授

[主な展覧会(生前)]

1957年「第1回東京国際版画ビエンナーレ展」新人奨励賞受賞

1965年  「第4回サンパウロビエンナーレ展」 ブラジル

    「日本の新しい絵画と彫刻展」 ニューヨーク近代美術館など全米8館を巡回 (~'67)

1975年  「アートナウ’75」兵庫県立近代美術館、兵庫

1978年  「今日の作家シリーズ 泉茂展 -1963年以後-」 大阪府民ギャラリー、大阪

1980年  「泉茂 個展」 番画廊、大阪 (※生前は’81、’84、’87、’92、’93、’94年に個展開催)

1983年  「関西の美術家シリーズ1 津高和一・泉茂・吉原英雄展」和歌山県立近代美術館、和歌山

1986年  「瑛九とその周辺」 、埼玉県立近代美術館など3館を巡回

1993年  「久保貞次郎と芸術家-戦後 初期版画を中心に」町田市立国際版画美術館、東京

1994年  「関西の美術 1950's~1970's」兵庫県立近代美術館、兵庫

 

[主な展覧会(没後)]

1996年  「泉茂展」伊丹市立美術館、兵庫

1998年「泉茂-初期版画作品を中心に」 和歌山県立近代美術館、和歌山

1999年  「デモクラート 1951 ~ 1957 -開放された戦後美術―」 歌山県立近代美術館など3 館を巡回

2005年  「没後10 年 遺業・泉茂展」 和歌山県立近代美術館、和歌山

2006年  「画家泉茂の写真展」 滋賀県立近代美術館、滋賀

2012年  「泉茂 挑戦する画家」 堺市立文化館ギャラリー、大阪

2015年  「没後20 年 泉茂の版画紀行」 BBプラザ美術館、兵庫

2016年  「受贈記念 泉茂の版画」 徳島県立近代美術館

2017年「泉茂 ハンサムな絵のつくりかた」 和歌山県立近代美術館

2017年「泉茂 「PAINTINGS 1971-93」」 Yoshimi Arts、the three konohana、大阪

2020年「泉茂 70's」 Yoshimi Arts、大阪

[主なコレクション]

東京国立近代美術館、埼玉県立近代美術館、

和歌山県立近代美術館、伊丹市立美術館、

西宮市大谷記念美術館、兵庫県立美術館、

徳島県立近代美術館、宮崎県立近代美術館、

町田市国際版画美術館京都国立近代美術館、

パリ市立近代美術館、カーネギー美術館、

ニューヨーク近代美術館、高橋コレクション

 

館勝生 略歴

1964年 三重県桑名市に生まれ

1987年 大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業

2009年 没する

[個展(生前)]

1985年 ギャラリー白、大阪(’87~’93,’95~'09〉

1991年 永井祥子ギャラリーSOKO、東京

1992年ギャラリーOH、愛知

    ギャラリーVIEW、大阪

    ギャラリープランタン、松山

1993年 細見画廊、東京

    ギャラリーαM、東京

1994年 神戸西武百貨店、兵庫

    イムラアートギャラリー、京都

    ギャラリーFUTABA、名古屋

    The Ufer! Gallery、京都

1996年 第一生命南ギャラリー、東京〈’03〉

    ギャラリーGORO、大阪

1997年 Oギャラリー東京〈~’03,05~’09〉

1998年 CTIウインドウギャラリー、東京

    「ハラドキュメンツ5」原美術館、東京

             ガレリアフィナルテ、名古屋〈~’01,’03,’06,’09〉

1999年 エスプリヌーボー、岡山〈~’01,’03,’04〉

2002年 ギャラリー千、大阪2001年 三重県立美術館、三重

2006年 高島屋アートサロン、大阪

2008年 甲南大学ギャルリーパンセ、兵庫

[主なグループ展]

1986年「IMPACT ART」韓国美術館、ソウル

    「多様性の構築」石橋美術館、久留米

1987年「私的な精神」大阪府立現代美術センター、大阪

1991年「いま絵画は-OSAKA」大阪府立現代美術センター、大阪

    「TAKE ART COLLECTION」スパイラル、東京

    「大阪現代アートフェア」大阪府立現代美術センター、大阪

1992年「筆あとの誘惑」京都市美術館、京都

1994年「現代美術の展望-VOCA’94」上野の森美術館、東京

    「アートナウ’94-啓示と持続」兵庫県立近代美術館、兵庫

    「現代美術の断面」現代ギャラリー、ソウル

1995年「済州プレビエンナーレ’95」済州アートセンター、韓国

1996年「美の予感」高島屋美術画廊、東京、横浜、京都、大阪

1997年「新鋭美術選抜展」京都市美術館、京都

    「SPIRIT & ENERGY」ワールドワークスファインアーツ、カルフォルニア、USA

    「現代美術の展望-VOCA’97」上野の森美術館、東京

    「CONTEMPLATIONS」ワールドワークスファインアーツ、カルフォルニア、USA

1998年「新鋭美術選抜展」京都市美術館、京都

2002年「収蔵品展-新しいコレクションとシャガール全点公開」三重県立美術館、三重

2003 年「あるサラリーマン・コレクションの軌跡-戦後日本美術の場所」周南市美術博物館、山口、三鷹市美術ギャラリー、東京、福井県立美術館、福井

    「京都・洋画の現在-85人の視点」京都文化博物館、京都

2004年「第一生命ギャラリー所蔵作品展」第一生命南ギャラリー、東京

    「VOCA1994~2003-10年の受賞作品展」大原美術館分館、岡山

2005年 「第一生命所蔵作品展」第一生命南ギャラリー、東京

2006年 「VOCA展に映し出された現代-いまいるところ/いまいるわたし」宇都宮美術館、栃木

2007年 「第一生命所蔵作品展」第一生命南ギャラリー、東京

    「開館15周年記念ー愛知・岐阜・三重 三重県立美術館共同企画 20世紀美術の森」愛知県美術館、愛知

2009年「第28回損保ジャパン美術財団「選抜奨励展」」損保ジャパン東郷青児美術館、東京

    「2009年度常設第1期展示-追悼 館勝生 (1964-2009)」 三重県立美術館、三重

2010年「円と方 京都市美術館コレクション展第1期」京都市美術館、京都、愛知県美術館、愛知

    「ひろがるアート~現代美術入門篇~愛知・岐阜・三重」 三重県立美術館、三重

    「コレクション2 近年の収蔵品を中心に」国立国際美術館、大阪

    「碧南市藤井逹吉現代美術館所蔵作品展 鉄斎から現代まで」碧南市藤井逹吉美術館、愛知

2011年 「コレクション展2011-春」和歌山県立近代美術館、和歌山

2012年 「国立国際美術館35周年記念展 コレクションの誘惑」国立国際美術館、大阪

2017年 「開館35周年記念I ベスト・オブ・コレクション-美術館の名品」三重県立美術館、三重

2018年「県美プレミアム 県政150周年記念 ひょうご近代150年」、兵庫県立美術館、兵庫

    「ニュー・ウェイヴ 現代美術の80年代」国立国際美術館、大阪

[受賞歴]

1994年「現代美術の展望 VOCA展’94 奨励賞」

コレクション

三重県立美術館、第一生命保険相互会社、国立国際美術館、甲南大学、愛知県美術館、

和歌山県立近代美術館、碧南市藤井達吉現代美術館、京都市京セラ美術館、兵庫県立美術館

画像

泉 茂

「OF10015」1976年制作

油彩、キャンバス

162.0×130.3cm (F100号) 

税込価格:6,050,000円

画像

館 勝生

「let your laughing be turned to sorrow and your enjoyment to dejection」1996年制作

油彩、キャンバス

162.0×130.3cm (F100号) 

税込価格:8,800,000円

 

※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。

※価格はすべて、税込です。

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