ジャパンエディション
この度、銀座三越7階ジャパンエディションにて、特集「江本創 未知なる生きモノ」を開催いたします。
様々な紙を主材料にし、超絶技術により生み出される未知なる生きモノ。
かつて、そして今も、何処かに潜んでいるかもしれない不思議な生命がリアリスティックに表現されます。
江本創の独創的な世界を是非ともお楽しみくださいませ。
※ 会期中の作家の来場はございません。
江本 創(えもと はじめ)
1970年 兵庫県生まれ
1995年 筑波大学大学院修士課程芸術研究課修了
1999年まで版画(主に銅版画、リトグラフ)を制作
その後、標本作品の制作を始める
現在、全国各地で個展、グループ展多数開催
Basiliscurex olivaviridis
蛇の王 : 爬虫綱トカゲ亜目
本個体は中世ヨーロッパに於いて恐れられた猛毒を持つ怪物のバシリスク、あるいはそのモデルとなったトカゲである。
三対の脚、頭頂部には王冠を思わせる棘状の突起を持つ不気味な生物。
恐らくはアメリカ大陸に生息するドクトカゲ類以上の、それこそ人間を即死させるほどの毒牙を持っていたと考えられ、故、忌むべき生物とされていたと推測される。
この個体は6本脚であるが、果たしてそれが個体自体の先天的染色体異常(畸形)によるものなのか、種として定着したものであるのかは現段階では一切不明である。
Dracorex tricornus
竜 : 爬虫綱トカゲ亜目
ドラゴンの一種だが、本種は一般的なトカゲの前肢と後肢の他に「翼肢」とも言える第3の肢部を有している。
通常脊椎動物は、前肢と後肢のそれぞれ四肢しか持たず(退化して失う場合はあるものの)、本来このような生物は存在しないはずである。
本種が長い進化の過程で、このような特殊な身体を得たとすれば、それはまさに生命の神秘と言えよう。
Cordylus monocornus
一角蜥蜴 : 爬虫綱トカゲ亜目
頭部に一本の角を持つ陸棲トカゲの一種。
本種の最大の特徴である角は、捕食時における攻撃や外敵に襲われた際の反撃に使うものでは無く、主として繁殖時に雌をめぐる雄同士の争いで用いられるようである。
本個体は雄の標本であり、雌の場合、この角は殆ど発達しない。
Draconis arbor
竜 : 爬虫綱トカゲ亜目
前肢がコウモリのような翼状になっている樹上棲爬虫類の一種。
その前肢の翼は構造上、羽ばたきにより飛翔するよりも樹木などによじ登った後に滑空する事に向いていると考えるべきであろう。
この翼を使い、樹木間を滑空飛行で行き来したり、危険から回避したりするものと考えられる。
本種は茶色の体色と細長い吻、背ビレが特徴である。
Rana minotaur
雄牛蛙 : 両生綱無尾目
南米アマゾン川流域某所にて採取されたとされる頭部に一対の角を持つカエルの一種。
本種の角は雄にしか存在せず、主として繁殖期に雌をめぐって雄同士が威嚇し合うのに使うものらしい。
無論、この角は捕食者に対しての反撃手段としても極めて有効な事は言うまでもない。
Rana oculecephale
3ッ目蛙 : 両棲綱無尾目
一部のトカゲ類には「頭頂眼」という第3の眼が存在する。
その頭頂眼は多くの場合、皮膚に覆われており実際のところ視力を有した眼としての機能は無い。
本種はこの頭頂眼が通常の眼として機能しており、瞼まで有している。
果たしてこの生物の3つの眼には、世界はどのように写っているのだろうか?
Rana scarabaeus
兜蛙 : 両棲綱無尾目
カブトムシのような角を持つアカガエルの一種。
頭部の角は雄のみに見られる器官で、オタマジャクシからカエルへの変態時に尾部消失と同時期に発生する。
この角は繁殖時に雄同士が雌をめぐって争う際に使われ、また角の大きさが雌に対するアピールにもなるようである。
※写真はイメージです。
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