11月の最初の亥の日(2019年は11月10日(日)です!)、江戸の庶民の間には囲炉裏や炬燵を準備する風習がありました。陰陽五行説の水の日に当たり、火の安全を願う日と考えられていたためです。空気の乾燥するこの時期は、現在も火の用心が欠かせませんが、火災防止の願いを込めて作られる火伏せの縁起菓子があることをご存知でしょうか?
都会の街路樹としても活躍するイチョウは、火に強いことで知られています。例えば、京都の本能寺には、天明の大火(1788年)の際にイチョウから水が噴き出し、身を寄せていた人々を猛火から救ったという伝説を持つ通称「火伏せのイチョウ」があり、東京では東京大空襲(1945年)で幹を焼かれ、その跡を残しながらも生き続けている浅草寺境内のイチョウが有名です。だからこそ、イチョウにまつわるお菓子は火伏せ祈願にうってつけ!
江戸時代の庶民が囲炉裏や炬燵の準備を亥の月の亥の日にはじめていたのと同様の理由から、茶の湯の世界ではこの日が炉開きの日とされています。そこで食べられる茶席菓子が、火伏せの意味が見出されていた亥の子餅。猪がたくさんの子供を産むことから、子孫繁栄を願う食べ物としても知られています。文字通りかわいいうり坊を模した亥の子餅は、どの名店の品も奇をてらうことのない素朴な味わい。火伏せ祈願として、この機会にぜひお楽しみください。
※イラスト:国立国会図書館デジタルコレクションより。
ギンナンをこし餡と共にやわらかい餅生地で包んだ生菓子です。銀杏のわずかな苦味とこし餡の甘さが好相性。
270円(1個)
[販売期間]2019年11月12日(火)~ 19日(火)
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■日本橋三越本店 本館地下1階/菓匠花見 柱番号A-5
皮をむいたギンナンを潰し、絞り汁をこして求肥の中に混ぜました。ほのかな甘みとギンナンの香りが口の中に広がります。
1,026円(9個入)
[販売期間]2019年11月6日(水)~19日(火)
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■日本橋三越本店 本館地下1階/菓遊庵
■銀座三越 地下2階/菓遊庵
蓬を使用した小ぶりの草餅にイチョウの焼印を。イチョウは「東京都の木」でもあり、東京土産としてもおすすめ。
181円(1個)
[販売期間]2019年11月19日(火)まで
[販売個数]各日20点限り
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■日本橋三越本店 本館地下1階/KITAYA六人衆 柱番号B-5
こしあんを求肥で包んだシンプルな亥の子餅。求肥の中には黒胡麻が入っており、香ばしい風味と食感がアクセントになっています。
432円(1個)
[販売期間]2019年11月1日(金)〜30日(土)
※数に限りがございます。品切れの際はご容赦ください。
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■日本橋三越本店 本館地下1階/鶴屋吉信 柱番号A-3
■銀座三越 地下2階/和菓子
小豆入りの求肥でこしあんを包みました。焼きコテで猪の牙を表現しています。
141円(1個)
864円(1箱/6個入)
[販売期間]2019年11月下旬ごろまで
※数に限りがございます。品切れの際はご容赦ください。
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■銀座三越 地下2階/和菓子
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※価格はすべて税込です。2019年10月1日より消費税率が変更されました。標準税率(10%)と軽減税率(8%)が混在しております。
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